DDS素材としてのゼラチン (1)
2006/06/26
薬剤を、狙った場所で狙った濃度で働かせる技術はDDS(drug delivery system)と呼ばれます。
DDSという概念が出来てから、たくさんの素材が開発・採用されてきました。
生体内で分解されるものでは、ポリグリコール酸、ポリ乳酸などの合成素材
あるいはコラーゲン、アルギン酸などの生体分子があります。
ゼラチンはコラーゲンをさらに精製したものです。
もともと生体内で作られるものですから、
生体適合性がありますし生体内で分解されます。
これらの性質から医薬品によく使われており、安全性も確立しています。
最近はコラーゲン入りの化粧品、飲み物も増えていますが
あれをさらに精製するとゼラチンになるんですよ。
また、魚のアラ、牛すじ、手羽先などを煮込んだときに
固まるのもゼラチン(コラーゲン分子)の働きです。
弊社で使っているゼラチンは
医療用に作られた品質の高いものです。
もちろん、食べることも出来ます。
次回はゼラチンが他の素材より優れている点を書く予定です。
研究員 松井