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ハイドロゲルが結合するタンパク量

2006/10/27

ハイドロゲルは名前どおり、水分子と非常に相性がよいです。

種類にもよりますが、乾燥状態のハイドロゲルは
約10倍から300倍の重さの水を保持することができます。

では、タンパク質は理論的にどれくらい保持できるのでしょうか?

一番よく使われているPI5の2週間分解を例にとります。

PI5948C.jpg
上のもので、20mm×20mm×1mm、重さが25mgぐらいです。

一枚あたり、約240nmolのセラチン分子(コラーゲン熱変性分子)を含んでいます。
一方、ゼラチン1分子あたり、あるタンパク質は1分子結合することが分かっています。
(このあたりはゲルの種類とタンパク質の性質に依存します。)
ということでこの大きさであれば、約240nmolのタンパク分子を結合します。

動物実験の際には約2mgのゲルを埋め込むことが多いので、
タンパク量は1箇所当たり20nmolが一つの目安になるでしょうか。

この保持量が多いのか少ないのか?
目的によって評価は分かれるところだと思います。

しかし、ハイドロゲルを基材として使うことで
タンパク質が長期間(2週間)安定で存在します。
かつ、局所にとどまることによって
少ない量でも十分な効果を出すことが出来ます。

実際に、効果的な徐放ができていますので
今のところ十分量ではないかと考えております。

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先週は宝塚ホテルで行われた学会に参加してきました。
なんと懇親会では歌劇団OGによるレビューがありました。
主催者の先生が是非宝塚を見てほしいということで手配されたようです。
まじかで見るレビューは迫力がありましたよ。

研究員 松井




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