多糖でGO!
2007/02/05
いつもはゼラチンを使ったDDSの話ですが、本日は多糖を使った遺伝子導入試薬のお話です。
特定のタンパクを過剰発現させて、細胞に対する効果を見たい。細胞内の挙動を調べたい。
細胞に遺伝子を導入して、機能が変化するか確認したい。
遺伝病の患者さんに欠けている遺伝子を投与したい。
でも…
遺伝子導入効率が悪い、
細胞の生存率が悪い、
生体に投与するには安全面に不安がある
などなどお悩みの方はいませんか?
試験管内(in vitro)であれ生体内(in vivo)であれ、
細胞は容易に異物を受け入れません。
そこで、物理的に細胞に穴を開けて遺伝子を入れる方法として
1.エレクトロポレーション法
2.超音波遺伝子導入法
3.遺伝子銃
4.リン酸カルシウム法
細胞の取り込み機能を利用して遺伝子を入れる方法として
5.DNA-リン脂質複合体
6.改変ウイルスベクター
などの方法があることはご存知だと思います。
vitroでは、5のinvitrogen社のLipofectamine、
vivoでは、6のアデノウイルス、レトロウイルスあたりが有名でしょうか。
しかし、どの方法も遺伝子導入効率、細胞の生存率、安全性の面で
一長一短であり万能ではありません。
弊社では細胞膜表面の糖レセプターを取り込みのターゲットに絞り
カチオン化多糖の遺伝子導入試薬(Sugarfect)を開発しました。
残念ながら糖レセプターのないHeLaでは他の試薬と同等程度ですが
培養肝がん細胞(HepG2)、骨髄由来間葉系幹細胞(MSC)などでは
高い遺伝子導入効率と、生存率を示すことが分かっています。
商品の詳しいご説明はこちらをご覧下さい。
このSugarFect、無償サンプルを提供しています。
ご興味を持たれた方はメールにて
・お名前
・所属機関
・住所
・使用する細胞
をお知らせ下さい。
先着順で発送をさせて頂きます。
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ゼラチン粒子のサンプリングは2月13日からの予定です。
もうしばらくお待ち下さい。
研究員 松井