臨床研究レポート (末梢動脈疾患) 2-2
2007/11/01
こんにちは。
本日はゼラチンハイドロゲルMedGelを使った
臨床研究のご報告、第三弾です
こんどは【細胞】VS【ハイドロゲル+bFGF】
で下肢虚血に対する治療効果を比較しています。
今回の実験も日本医科大学の高野教授の下で行われました。
Bone marrow mononuclear cell(骨髄単核球)、
あるいはゼラチンハイドロゲルとbFGFを組み合わせた薬剤を
末梢血管疾患の患者さんの下肢に投与し
血流の改善などを観察しています。
細かいデータは論文を待つとして
患者さんが感じる疼痛、経皮的酸素分圧が
どちらでも同程度改善されているのが確認されました。
細胞、あるいはハイドロゲル+bFGFどちらの治療でも
重篤な副作用はありませんでした。
これらの研究成果は
第71回記念日本循環器学会学術集会(2007.3.15)
第54回日本心臓病学会学術集会(2006.9.4)
で発表されています。
同程度の結果であればどちらの治療でもいいのでは?
と思いますが、細胞治療が適応できない患者さん
そしてハイドロゲル+bFGFの投与が適切でない患者さんもいますので
選択肢としてお考え下さい。
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先日臨床の先生とお話しする機会があり、下肢虚血の話を伺いました。
もともとの原因をコントロールしていかないと
下肢だけ対処療法でなおしても駄目なんですよ。
とのことでした。
ただ、下肢の切断は非常に予後が悪いので
切らずにすむならそれにこしたことは無いそうです。
ハイドロゲル以外にも色々な下肢虚血治療が開発されていますが
患者さんにあった治療法が選べるぐらいまで
選択肢が増えると良いなと考えております。
研究員 松井