放射性同位体を用いた最適ゲルの選択方法
2008/01/10
あけましておめでとうございます。
今年度は新製品をどんどん出していく予定です。
お問い合わせの多かったMedGelの粒子タイプ、
プラスミドなどの核酸物質を生体内で徐放できるE50シリーズ、
MedGelスポンジタイプ
SugerFect 新タイプ…
などです。
ご期待下さい。
話は変わって、
本日は放射線同位体を扱える研究者の方に
是非お勧めしたいタンパク質のRIを用いたラベル方法です。
・
最適ゲルの選択、動物埋め込み実験の際に
生理活性物質の挙動をデータで取っておきたいものです。
HPLC、電気泳動などでも挙動を追うことは出来ますが、
設備さえあれば放射性同位体を用いて簡単に挙動を追うことが出来ます。
そこで…
RIを使ったタンパク質ラベル方法のプロトコルをご紹介します。
必要な試薬
・PBS(-)
・ 濃度50μg/ml 以上のタンパク質溶液 200μl
( in 0.5M KPB+0.5M NaCl (pH7.5))
・Iodine-125 in 0.1M NaOH (NEZ033 Perkin Elmer)
・0.2mg/ml Chloramine T 100μl
(in 0.5M KPB (pH7.5)+0.5M NaCl)
・4mg/ml Sodium Metabisulfi te 100μl (in dH2O)
・ PD-10 column (GE healthcare)
・ micro BCA assay kit (Pierce)
手順
1. サンプリングチューブに濃度が50μg/ml 以上のタンパク質溶液を200μl を入れる。
2. タンパク質溶液に5μl(*) のIodine-125 を加えた後100μl のChloramine T を加え、2分間ボルテックスを行う。
3. さらに100μl のSodium Metabisulfi te を加え、2分間
ボルテックスを行う。
4. あらかじめPBS(-) で平衡化しておいたPD-10 column を
用いて125I ラベルされたタンパク質と未反応の試薬を分離する。洗浄・溶出にはPBS(-) を使用する。
5. micro BCA kit を用いて125I ラベルされたタンパク質溶液の濃度を測定する。
6. 125I ラベルしていない”cold” のタンパク質溶液を用いてタンパク質濃度を調整する。
今回ご紹介した方法はMedGelを使用しない場合でも
使えるラベル方法です。
機会がありましたらご利用下さい。
MedGel(基材)のRIラベルは少しやり方が違います。
分解挙動を確認しておきたい場合などは
詳しいプロトコルをメール、あるいは電話でお問い合わせ下さい。
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寒さが緩んだのもつかの間、
週末から寒くなるようです。
寒いと嫌だし、暖かいと温暖化が心配になるし…。
難しいですね。
研究員 松井